謹啓

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
 2015年10月に北里第一三共ワクチン株式会社が製造する『はしか風しん混合生ワクチン「北里第一三共」(以下、MRワクチン)』が、麻しんウイルスの効力がワクチンの有効期間内に承認された値を下回る(ワクチンの効果がない)可能性が否定できないため自主回収されました。当院ではその対象となるMRワクチンを使用していましたが、自主回収の経緯、今後の対応など詳細がメーカーより通達されましたので遅くなりましたが報告させていただきます。

【当院で使用した対象となるワクチンのロット】
○HF053A
○HF054A
当院では上記のロットを2014年11月15日~2015年4月19日まで使用しておりました。

資料1にもありますように、
○ロットNo. HF053Aに関してはワクチン製造日から2015年5月2日まで
○ロットNo. HF054Aに関してはワクチン製造日から2015年5月4日まで
の期間に接種された方お子様に関しては承認された値を満たしている(ワクチンの効果はある)と確認はされております。自主回収されたワクチンですが、当院ではワクチンの効果がある期間内に全員接種していますので抗体検査、ワクチンの追加接種は必要ないと考えます。堺市からは当院には対象児について連絡はありませんでしたので、当院から堺市に確認しましたが対象児はいないと回答をいただいております。

 しかし自主回収されたMRワクチンであることには変わりはありません。ご不安、ご心配をお持ちになるのは当たり前のことと思います。その場合は下記の対処法を選択されることをお願いいたします。

【対象となるMRワクチンを接種されたお子様への対処法】
①追加のワクチン接種
②抗体検査(抗体検査後、結果次第で追加のワクチン接種が必要となります)
*上記①、②を選択して下さい。
*費用の自己負担はございません。
*当院としまして、抗体値は測定した時点での値にすぎませんのでお子様の負担も考えるのであれば抗体検査をせずワクチンの追加接種を行うことをお勧めます。追加接種するワクチンのメーカーは同じ北里第一三共ワクチン株式会社でも別のメーカーでもどちらでもかまいません。

ワクチンの追加接種をする場合、前回に接種したワクチンとの接種間隔や接種回数に対してご心配に思われるかもしれませんが接種間隔、接種回数についてはご心配はいりません。

北里第一三共ワクチン株式会社からのお知らせ(資料1)と、ワクチンの効果に関する見解(資料2)も添付させていただきました。ご不明な点がありましたら当院診療時間中にご連絡下さい。折り返しになると思いますがご連絡させていただきます。

                                                  謹白

                                                堺市北区東三国ヶ丘町5-7-5
                                                TEL 072-252-3504
                                                なかの医院 中野 厚志

自主回収における麻しん抗体検査および追加の接種に関するお知らせ(資料1)

自主回収の対象ワクチンに関する見解(資料2)