http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101227-OYT1T01223.htm

↑この記事を読んでびっくりしました。記事になる対象なんでしょうか…「副作用」(専門的に書くなら副反応ですが)になるのでしょうか。

アジュバント(免疫賦活剤)の影響で子宮頚がんワクチン(サーバリックス)が痛みを伴うものとは、かなり前の項で書きました。注射は痛いものです。痛くない注射なんてありません。

あまり批判的なことを書くつもりはないのですが、報道にも報道の仕方があるのでは?恐怖心を煽るだけの報道はしないで欲しいです。こう言う報告も多いが専門家の意見では…のような報道をしていただきたいと思います。話はずれますが、ヒブ、小児用肺炎球菌ワクチン、子宮頚がんワクチンの全額無料化についても白黒のページにちょこっと載せるだけの広報って広報の意味があるのか?と思うのと似たようなものです。

報道する側の問題だけではなく、医療機関側にも問題があるのは承知しています。当院では子宮頚がんのワクチンを接種される方には必ず「痛いで、辛抱してね」と痛みに関しては話しています。そのせいか、何かは知りませんが、今まで失神した方はいません。「思ったより痛くなかった」と聞きます。この問題だけではなく、例えば小児用肺炎球菌ワクチンを接種後に発熱するお子さんが多いです。これも当院ではあらかじめ説明は行っています。

20歳前後で初めて採血、注射をする若年の方は男女問わず、当院では寝てもらって手技を行っています。手技後、起き上がる際も注意を払っています。過緊張で意識を失う方がいるからです。今回も何もワクチンだけのせいではないと僕は思っております。

先日、妻にもやっと3回目の接種を行いました。いつものように接種時に痛がり、接種後もまだ痛いと言っておられます。
未だに一番痛がったのはこのお方です。